サンフレッチ広島のホームスタジオ、エディオンスタジアム広島(以下エディスタ)のメインスタンドのベンチシートの個席化改修が広島市によって進められています。


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現在J1リーグで2位の位置にいるサンフレッチェはACL出場が有力視されていますがACL2018規約では「個別席を5000席以上設置すること(2017規約では30cm以上の背もたれを持つ個別席を5000席以上)」がグループリーグ開催スタジアムの条件となっていてます。しかしエディスタでこの規約に適応するのはメインスタンドの中央部SS席1942席のみでこのままではACL開催はできません。そこで広島市はその対応としてシーズンオフを利用して二期に分ける形でベンチシートの個別席化を計画しました。今オフではSA席4073席が個別席化され計6015席が背もたれ付き個別席となります。

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個別席ではベンチシートよりも一人当たりの横幅が広くなりますのでSA席は5061席から4073席へと988席の減少となります。座席の幅はほぼ同等ですが奥行きは520mmと450mmで既存のSS席の方が70mmほど深くなっています。
9月13日に開札された入札ではシートメーカーであるコトブキシーティングが7200万円で落札しました。入札仕様書によれば現場工事はJリーグ最終戦後の11月25日からACL開幕前の2月15日までとなっています。
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今回のシート改修にあたってはコトブキシーティングのBLMー1500が採用されました。これはマツダスタジアムや吹田スタジアムで採用されている跳ね上げ式のシートに比べて定価ベースで約半値のクラスになります。メーカーとしてはコンパクトで狭いスペースでも個別席化出来ることを利点としてますので今回のようなベンチシートからなるべく席数を減らさずに個別席化したい場合には最適な商品でしょう。メーカとしてはドリンクホルダーや肘掛など様々なオプションを用意していますが広島市の仕様書を見る限りではドリンクホルダーなどは設置されないようです。

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今年1月のサポーターズカンファレンスでは2年かけて5000席を個別席にするということですが今回の入札では1年で6000席が個別席となります。また個別席化に併せて通路階段の防水シートの張り替え(塗り替え?)を行うとなっていますが今回は含まれていません。この辺りのことは不明です。エディスタ全体を個別席化しようとすれば今回と同じ仕様でもざっと3億円かかり全てを個別席化する可能性は低いと思われます。
またACLでは座席番号の振られた個別席しか使用が認めれてない為スタジアム全体でメインスタンドの6000席しか観客を入れることができずゴール裏やバックスタンドは無観客となる可能性が大きいです。実際にACL2018では等々力や日立柏ではゴール裏が閉鎖されました。



 全くの余談ですが現在広島市や県が進めているサッカースタジアム検討ではSS席からゴール裏まで座席を跳ね上げ式のBLM-8000を単価40000円で30000席つまり椅子だけで12億円で試算しています。今回市がACL対応として採用したBLM-1500は工事費費込みで7200万で4000席、1席あたり18000です。これが3000席だと5億4千万です。跳ね上げ式は清掃人工が有利でランニングコスト削減に役立つという利点もありますし、SS席などは奥行きも幅も余裕のある跳ね上げ式にするとしてもちょっと試算が雑かなと思います。