フガドコ

広島見るもの歩くとこ

2019年09月

広島県が広島南警察署の基本・実地設計の委託先を決める公募型プロポーザルで大旗連合建築設計株式会社・吉田豊建築設計事務所JVを最優秀提案者に選定しました。


現在の南警察署は1964年に竣工し現行基準に照らして必要となる耐震性を有しておらず老朽化も進んでいます。また広島市域における一行政区一警察署体制のが2018年の東警察署の完成で確立したことで南警察署の管轄区域は南区全体に拡大し、署員数も増加したことから警察署敷地内に仮設庁舎を設置してしのいでおり来庁者サービスや各種警察業務に必要なスペースを確保できない状況でした。

そこで広島県では国道2号線に近く南区各方面へのアクセスが良い出汐地区の県有地に移転する計画を進めてきました。

基本計画は広島県立皆実高校・広島工業高校に隣接する3940㎡の敷地にRC造5-7階の延べ約6000㎡、車庫棟S造平屋または2階建延べ約1000㎡、附属建物(非木造平屋建て)を建設。総工費約25億円程度を見込むものです。


南位置4

移転先となる県有地は県立皆実高校や県立広島工業高校、被爆建物である被服支廠に隣接する変型で他の警察署に比べて狭小な敷地です。これらの環境に配慮した警察署の基本・実施設計に当たって高度な発想力・設計能力・豊富な経験などを有する設計者を選定するため「魅力ある建築物創造事業」の一環として公募型プロポーザルを行いました。


プロポーザルでは評価テーマとして以下の三点が設定されました。

▽警察機能を発揮させる機能的な施設づくり

▽万全な防災対策による安全な施設づくり

▽周辺環境と調和した魅力ある公共建築としての施設づくり


これに対し6者が技術提案し8/7に公開ヒアリングを実施し最優秀提案者を選定しました。


選評では「配置計画上に置いて一般車両を敷地西側に配置し、公務用車両を敷地東側のピロティ下に配置することで、庁舎全体を挟んでセキュリティ区画と一般区画が明確に分離されていること」「公用車両に対して複数の出入り口を設けると共に、幹線道路を北上する一般車両に対しても出入り口を信号機から右折入場できる円滑な車両導線を期待できる」「庁舎は、5階建てと低層化が図られ、平面計画上も業務の連携・連続性に対しても配慮されている」などの面が高い評価を受けていますています。

スクリーンショット 2019-09-15 2.20.12
スクリーンショット 2019-09-15 2.19.27
           大旗連合建築設計株式会社・吉田豊建築設計事務所JV提案書より

次点のNSP設計・今井建築設計JVもセキュリティ区画と一般区画が明確に分離された配置計画と円滑な車両導線の確保に加え、留置諸室等の内部計画や護送用導線等警察特有の業務に対しても配慮された実用的な計画となっている点や被服支廠に合わせた意欲的なデザインが評価されました。その一方で壁面緑化やレンガを模した外観の採用に対してメンテナンスや実現性等に懸念がある等の意見ががあり次点になりました。

スクリーンショット 2019-09-15 6.00.19
                   次点NSP設計・今井建築設計JV提案書より

個人的には提案書にある取り壊す被服支廠のレンガ塀を歩道の舗装に再利用する案は非現実的だと考えます。門を含めて支廠敷地内に移設するあたりが適当ではないでしょうか。

スクリーンショット 2019-09-15 2.20.42
           大旗連合建築設計株式会社・吉田豊建築設計事務所JV提案書より

最後に9/18の中国新聞に県内の弁護士たちが構造に問題があるとして候補者との契約締結の差し止めを求める住民監査請求を起こしたことが報じられています。提案書では職員と容疑者の出入り口が分かれておらず、取調室などへの容疑者の専用通路も確保されていないとした上で「容疑者の逃亡を防ぐ上で問題がある。容疑者と職員や県民が鉢合わせする恐れもありプライバシーの保護も図れない」と13日付けで監査請求をしています。それに対し県営繕課は提案はあくまでも設計者を選ぶためのもので候補者と契約後に協議しながらよりよい設計にするとしています。


新広島南警察署は2019〜20年度:設計、21〜23年度建設工事の計画で、今年度は敷地内にある県立広島工業高校の工業科学センターと県警宿舎の解体・仮庁舎のリース・新しい工業科学センターの設計・建築工事で約1億6千万円の予算を計上しています。

広島電鉄は8/10、ひろでん会館を解体した跡地を暫定的にイベントの開催できる広場として暫12月下旬にオープンさせると発表しました。

1964年にターミナルデパートとして開業したひろでん会館は耐震性の不足と設備の老朽化のため閉館し2018年5月から翌19年6月にかけて解体されました。ひろでん会館にあった営業所も電停内にプレハブで仮移設されました。
image1
                            広電HPより

発表では己斐エリアの玄関口・交通結節点の中心地である立地を活かしベンチや緑地でくつろげるイベント開催可能な広場と地域交流・サロン機能を備え、ワークショップ会場やギャラリー等としても利用可能な建屋を整備したパブリックスペースと飲食中心のテイクアウトを主にした小規模店舗を整備するとしています。小規模店舗は一部に短期間の出典が出来るチャレンジショップを検討中としています。暫定使用期間は3年間を予定し、周辺の開発状況に応じて再検討するとしています。
     
EENpkexUYAAHTR2

 
暫定でのイベント広場ですが広電にとり西広島は2つの世界遺産を結ぶ要所であり、また新幹線や航空機などで広島に来る観光・ビジネス客の乗換駅でありますのでJRやバスとの乗換時間・距離短縮のために敷地内での線路やホームの配置換えは当然検討しているでしょう。大田社長時代には宿泊施設やホールという話もありましたし、そう遠くないうちに会館跡地と電停とをどのように活用する全体像が発表されるのではないでしょうか。

西広島駅南口ではひろでん会館を含む周辺の地権者が再開発組合を立ち上げ当初は2017年に事業推進協力者を決め2018年度の都市計画決定、22年度の完成を目指し事業の具体化を勧めていますがその後の進捗を耳にせず順調とはとは言えないようです。また100mクラスのタワーマンションを含む高層化には北口の再開発が障害となっていることが都市計画審議会で指摘されています。

西広島駅北口再開発は当初は13ヘクタールの区域で計画していましたが2003年に公共事業見直しの対象となり翌04年に中止となりました。己斐中央線は平成2002年に都市計画決定済みであったので残り、2012年度にJR西広島駅の南北自由通路を都市計画道路として決定した上で平成26年から駅前広場を含む北口周辺の2.9ヘクタールに絞り再度計画したという経緯があります。

1551153760335_SERVER_001_1550020679051_image2
                             広島市HPより
 
西広島駅北口周辺は現在、第一種住居地域で容積率は条例で200%となっています。現在の土地利用の6割が戸建て集宅であり、その権利者の大半が区画整理後も同様の利用を希望しています。それに加えて土地区画整理の際に権利者が提供する土地の割合を示す減歩率は予定で43%となり整理後に権利者が手にする敷地面積は現在の約半分になります。実際には土地の先行取得の希望者が当初想定より多く減渉率はもう少し減る見込みとは聞いていますが、北口広場を整備し都市計画道路を通しても狭小な戸建て住宅が林立することが予想されます。

更には住宅を諦めて更地の駐車場にする地権者も相当数出てくると思われます。都市計画道路己斐中央線沿いは沿道近隣商業地域に指定される可能性が高いと思いますが、それでも沿道沿い以外が虫食いの宅地なのは変わりません。これを解決するには都市計画で商業地域への用途変更を行う・先行取得の条件を良くする・狭小敷地の地権者が共同開発をする気にさせる優遇処置を行うなどの誘導施策が必要となります。

もしも北口が第一種住宅地域ままです南口再開発エリアには強力な高さ規制がかかる、これが都市計画審議会での指摘です。北口の用途地域の変更が完了するまで南口は具体的な計画は保留せざるを得ないことになります。これが南口再開発が予定より大きく遅れている最大の要因ではないかと思われます。都市計画のたたき台となる換地計画の業務委託期間は今年度末までであり南口の具体化もそれ移行にずれ込むと思われます。

また区画整理地域を縮小したために北口の西側には古い住宅地が残り線路を挟んだ南口西側では線路沿いに高層建築は困難と思われます。

広島市は西広島駅周辺の再開発を北口は行政により区画整理事業、南口は民間による再開発と分けて考えていますが実際は密接な関係があります。北口の計画次第では南口は大きく遅れたり、最悪力尽きて頓挫する恐れもあります。せっかく民間で再開発をしようとしているのですから行政は阻害するようなことはせず南北を一体として再開発を進めていくべきです。



飲食や宿泊施設などを経営する(株)レーサムのグループ会社である(株)WeBaseが2019年10月11日、中区中町に中国地方初となるコミュニティホステル「WeBase広島」を開業します。WeBase社としては6棟目、WeBaseとしては広島は鎌倉・博多・京都・高松に次いで5施設めの開業となります

WeBase1

WeBaseシリーズは同社HPに寄れば旅する若者向けのリーズナブルな宿泊施設となっています。客室は2段ベッド男女共用のドミトリーとシングル・ツインや2段ベッドの(2人用)(4人用)が用意されドミトリー以外の個室には洗面台・シャワーブースが個別に設置されています。ゲストハウスとホテルの中間の素泊まりの宿、ビジネスホテルの旅行者向けに特化したバージョンと考えればいいようです。また旅する世界の若者と地域を結びつけるために多言語に対応できるスタッフが常駐していることがウリとなっています。

先行する他のWeBaseはHPをみるとレストランや宿泊客が自ら調理出来るキッチンが用意されているところもありますが広島は特にそのような記述は見当たらないようです。ただ1階のラウンジはイベントやノマドワークで宿泊客以外が利用できるスペースが用意されていて宿泊客と地元の人とが交流できるようになっています。

開業場所は平和大通りの北側、同じくホテル開業を計画している大和ハウスが再開発を手がける広テレ本社跡地の1本東側の通りで平和公園も繁華街も徒歩圏内の立地です。




 
WeBase 広島
住所               広島県広島市中区中町4番16
延床面積         1499.99㎡
収容数            約170名

↑このページのトップヘ