広島県内には一本桜の巨木が結構ありまして、このシーズンには近県から見物やら撮影に訪れる人が結構います。中には九州からバスツアーでというような名物桜もあります。

そんな中で私の一番のお気に入りは庄原市の「粟ヶ段の桜」思いっきり辺鄙で
地図も大して参考にならないような所にあるのですが数年前に出会って以来毎年のように通っています。

今年は仕事が結構忙しく行けないかと思っていたのですがポンと日曜が休みになりましてこれはチャンスと開花情報を見ると2、3日前に満開は過ぎてしまっていますし、何より天気が悪いのでどうしようかと迷ったのですが行かずに後悔よりも行って後悔しろということで庄原行きを決断。ただし、前日まで残業続きで体力が怪しいので明るくなってから出発ということにしました。

適当に車を走らせること2時間ほどで到着。
樹齢は数百年。樹種不明というのがチャームポイント。64d4f7d8.jpg



この木がメジャーにならないのには場所以外にも理由がありまして、四方を電線に囲まれているのです。ベストアングルからだとどうやっても電柱が入るのです。なので撮影がメインの人はあまり寄り付かないのです。私はそういうハンデをどうかいくぐるか、あるいはどう切り取るかが楽しいのですが。もしかしてワシってMっ気があるかのう。

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露出をオーバー気味にしてやると結構いい感じになります。DSD_0828_663


雨の中2時間ほどで引き上げましたがその間に訪れたのは数組ぐらいですかね。
傘を差していても結構カメラが濡れてしまったので撮影終了後は車のハッチバッグの下で急いで水気を拭き取る羽目になりましたが、久々にポジも1本撮れましたので大いに満足です。

一本桜は開花でその地域の農作業の時期を知らせるために植えられているのがほとんどです。ですので集落や水田を見下ろす高い場所に植えられています。この「粟ヶ段の桜」も集落の一番高い場所にあります。一本桜ってのは農村文化の象徴みたいなもんなんです。それが私が桜を追いかける大きな理由でもあります。