先日旧市民球場跡地横の青少年センターで開かれた「旧広島市民球場跡地委員会第3回検討グループ会議 」を傍聴してきました。この日はたまたま休日出勤の代休で普段なら平日休みは市内で昼酒でもしているんですがせっかくの機会ですので現地へ行って来ました。

会場前の受付で配布資料と「撮影録画録音配信は原則禁止、やりたきゃ委員長の許可を取れ」という注意書きを受け取ります。

会場で石橋市議を見つけ挨拶。よく見ると傍聴人の半数は知った顔だったりします(笑)

定刻きっちりに委員会は開始します。ちなみに検討グループ委員の顔ぶれは以下のとおりです。
山野井委員長 広島青年会議所前理事長
下村副座長   中央部商店街振興組合連合会理事長
山本委員    広島市文化協会副会長
芳我委員    日本旅行業協会中四国支部事務局長
棚多委員    広島観光コンベンションビューロー専務理事   
佐藤委員    中国地方総合研究センター地域計画研究部長
坂村委員    広島工業大学学生
小松委員    紙屋町2丁目町内会副会長
岡野委員    大手町1丁目町内会長
中村委員    市立大学講師(市立大学研究員今井委員代理)

会議の詳細については正式な議事録が出ていますのでここをご覧ください。ただ私の手元のメモを見ると幾つか抜けている発言があるようです。

以下はメモ書きを元に起こした個人的なまとめです。

冒頭で会議の進め方についての説明があります。現地を見ながら話した方がいいという意見が前回出たのでこの場所にした、今回は個々のアイデアの比較検討の前段階である事などが説明されます。

議題1検討の進め方及び評価の視点について 

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棚多「多くの意見が出ているが全てを入れることは出来ないし、これれを全て評価していたら埒があかない。(先に)市内の未利用地に(検討委で出た)アイデアが適用出来ないか考えて残った物を球場に当てはめて検討できないか」
山野井「出てきた機能を市全体でどう分担できるか議論し、残った機能を諸条件などを加味して比較したい」


ここで事務局が市内未利用地の説明をしますが委員から批判が相次ぎます。

岡野「ここで4カ所の未利用地について議論するのか」
小松「紙屋町2丁目でこれをやらないといけねいということから始めるねきだ。そうしないと収拾がつかなくなる。地価の高い場所なので人が集まるものにすべきだというのが地元の意見だ。」
佐藤「ここで今から分担を議論すべきなのか」

更には市が用意した球場跡地の機能別分担表にも批判が相次ぎます。
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下村「昨日別分類表はもっと詳しく書けるはずだ。もっと整理しその上で機能を分けるべきではないか。ソフトも入れるべきだ。前から言っているがグループ会議には有識者を入れて欲しい。市はその人選はもう済ませているはずだ」(赤字の部分は下村氏と委員長、事務局との私的な会話とされたのか議事録に入っていません)

分担表にソフトを入れることを含めた再整理と専門家の人選を次回までに事務局がまとめることで決着します。

棚多「コンベンションがアミューズメントに入れられているのはおかしいのではないか」
岡野「(有識者を委員会に招くと議論が誘導されかねないので)事務局が意見を意見を求めるようにすべきではないか」
山本「市内外の人様々な専門家から意見を聞くべき」

山野井委員長「次回のグループ会議で実現すべき機能の抽出を行いたい。その結果を跡地委員会に報告し取りまとめを行いたい」

議題2制約条件について

事務局から跡地に課せられている制約についての説明があります。
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ここで事務局から紙の財政状況についての説明があります。要は市に金はないという話です。

棚多「(財政が厳しいのは分かるが)球場跡地は優先課題。このような1等地を使えない都市に未来はない。(分担を持ち出すなら市外も考慮すべきではないか、その上で)他都市よりも多いものは後回しでいいのではないか」
岡野「アイデアを絞るのに市の財政状況資料は不要。出されても後ろ向きに安いものしかできなくなる。20年30年先を考えて意見を出したい」
佐藤「都市公園法、景観制限は厳しいが都市計画法は用途変更などを考慮すべきではないか。変更の可能性を比較の前提条件として配慮してほしい。」
岡野「(プロサッカーなどの)興行は国に利用料支払いが生じるが市が受け取る使用料との差で市が潤う可能性があることも触れてほしい」

ここでも市の姿勢に対して異論が相次ぎます。棚多委員の市外も考慮というのは例えばクラシック向けのホールなら廿日市や岩国にあるじゃないか、水族館なら宮島にあるじゃないかという話です。
また佐藤議員の制約についての話は事業主体の市自らが跡地に課している制約は変更できるのではないかということです。

山野井「他に必要なな資料があるか。費用対効果の資料は(次回までに事務局が)用意してほしい」
中村「他都市を参考にするなら国外も対象するべきだ」

議論3 その他
事務局が広島大学国際協力研究科張教授が他の研究発表会で使用した資料について説明をします。郊外型SCに行くのは子育て世代が多いとか市内を避けるのは駐車駐輪が不便だからという今ここで出されてもどうしようもない資料です。
ここで中村委員代理より学生が作ったアイデアの披露がありますが発表後に各委員から総スカン状態になります。要約すると「芸術で人は集まらない」

岡野「全国大手の設計事務所の専務と話す機会があった。彼が言うには広島は議論多いが実行は少ない、バス路線がわかりにくい、橋の効率的な配置を考えてほしいと言っていた」

ここでグループ会議は閉会になり希望者は跡地の現状を確認する為に工事フェンスの内側に入りました。

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今回初めて跡地関連の会議を傍聴しましたが意外にもと言っては失礼ですが各委員がこの問題を真剣に前へ進めようとしていることに関心しました。跡地委員会の方が議事録見る限りではグダグダで3歩進んで2.8歩ぐらい下がるような有様でしたのでこちらもてっきりそうだと思っていました。しかし実際は各委員が跡地について議論しようとしているのを事務局が要らん話を持ち出して引っ掻き回す状況でした。

次回のグループ会議では今回よりも更に機能を整理し跡地員会に提出する取りまとめまでするとのことで目が離せません。今のところ次回は7月11日水曜日の予定だそうです。