「広島の夜をクリエィティブに」をモットーにした建築・デザインの学生や社会人を対象にした夜ゼミというワークショップ型のデザインイベントがあります。その夜ゼミの昼版、対象を建築やデザインに限定しない広島の街や建築への関心を高めていく「まちゼミ 」の第1回に参加してきました。

今回は12面体無志向性スピーカー「Scenery」を旧日銀で聴いてみようという試みです。

ae222897.jpg



製作者の鶴林氏は元々美術畑の人で趣味でしていた現代音楽を自然に聞かせるスピーカーを実現するためにスピーカーメーカーに勤務しスピーカについて学んだ後に自ら理想を実現する為に独立、自らのブランドsonihousを立ち上げました。

鶴林氏によるとSceneryの特徴はどこにいても包み込まれるサウンドを体感出来ることで楽器のパートも前後左右奥行きも鮮明に感じることが出来るそうです。通常は細部まで聞こえるがここ旧日銀では響きすぎて無理なので、響きが乗ったここでしか聞けない豊かかな音を聞いてほしいとのこと。更に電子音楽はデータであり、再生したものが音源。再生をする空間込みで構成されると言われました。

2012_07_28_17_17_29_064


実際に再生された音を聞くと確かに周囲から包み込まれるような音を感じます。会場の反響が効きすぎて楽器の細かい部分は分かりませんが場の持つ空気感までも感じることが出来ます。圧巻はパイプオルガンの演奏です。まるで旧日銀で演奏しているかのような音の広がりです。前後左の体を包む空気の揺れを感じました。

終了後鶴林氏とお話をさせて頂きました。Sceneryは飲食店等で採用の実績があること。個人向けに小型のものがあるなどを教えていただきました。

まちゼミの次回が楽しみです。